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「急に勉強が分からなくなった」小学4年生の壁
「小学4年生になってから、急に勉強が難しくなった気がする」
保護者の方から、そんな話を聞くことがあります。
3年生までは、学校のテストでもそれなりに点数が取れていた。
宿題も、特に困っていなかった。
ところが4年生になったあたりから、
「算数が分からない」
「理科が苦手になった」
「国語の文章問題ができなくなった」
そんなことが増えてくる。
実は、小学3年生から4年生にかけては、学習内容が大きく変わっていく時期です。
一般に、
「9歳の壁」
「10歳の壁」
「4年生の壁」
などと呼ばれることがあります。
もちろん、4年生になった瞬間に全員に壁が現れるわけではありません。
でも、この頃から、
「今までのように、実際の経験だけではイメージしにくい勉強」
が増えてきます。
3年生くらいまでは、勉強と生活がつながっている
例えば、
「3個」
「10個」
「100円」
「半分」
など。
実際に見たことがあります。
触ったこともあります。
使ったこともあります。
だから、子どもは比較的イメージしやすい。
ところが、学年が上がるにつれて、少しずつ様子が変わってきます。
「電気って、見たことある?」
例えば、理科で出てくる電気。
電気そのものを見たことがある子はいません。
「電流が流れる」
と言われても、電線の中を何かが動いているところを直接見ることはできません。
電球が光る。
モーターが動く。
そうした結果を見ながら、
「見えないけれど、何かが働いている」
と考えなければなりません。
地球の自転もそうです
「地球は自転しています」
「地球は太陽の周りを公転しています」
と言われても、
私たちは地球が回っているところを、外から直接見たことはありません。
昼と夜がある。
季節が変わる。
そうした現象から、
「地球はどう動いているんだろう?」
と頭の中でイメージしていく。
これまでの勉強とは、少し違います。
「覚える」だけでは足りなくなってくる
4年生ごろからは、
「これはこういうものです」
と覚えるだけではなく、
「なぜ?」
「どうして?」
「実際には何が起きている?」
と、頭の中でイメージすることが重要になってきます。
つまり、
見えるものを理解する勉強から、
見えないものを想像して理解する勉強へ。
少しずつ変わっていくのです。
算数にも同じことが起こります
分数も、その一つです。
例えば、
1/2+1/3
という計算。
計算の手順を覚えれば、
3/6+2/6=5/6
と答えられるようになります。
ところが、
「1/2と1/3、どちらが大きい?」
と聞いてみる。
さらに、
「0と1の間の数直線の、どこに1/2と1/3を置く?」
と聞いてみる。
すると、計算問題では答えられるのに、急に難しくなる子がいます。
これは、
「計算の方法を知っている」
ことと、
「その数字がどんな大きさなのかをイメージできている」
ことが、同じではないからです。
だから、「勉強ができなくなった」のではない
ここは、保護者の方に知っておいてほしいところです。
4年生になって、
「前はできていたのに……」
と思ったとしても、
必ずしも子どもの能力が落ちたわけではありません。
むしろ、
勉強の世界そのものが変わってきた
と考えたほうがいい場合があります。
今までは、
見たことがある。
触ったことがある。
経験したことがある。
そんなものを使って考えることが多かった。
それが少しずつ、
見たことがない。
触ったことがない。
日常生活ではなかなか経験しない。
そんなものを、
頭の中でイメージして考える
ことが求められるようになる。
ここが大きな変化です。
では、どうすればいいのか?
私は、まず読書だと思っています。

本を読むと、
実際には見たことのない世界に出会えます。
宇宙。
深海。
動物の世界。
昔の人々の暮らし。
科学の不思議。
自分が経験したことのないことを、文章や写真から想像する。
つまり読書は、
「頭の中に世界をつくる練習」
にもなるのです。
だから、小さいうちから読書の習慣をつけておくことは、とても大切だと思います。
図鑑もおすすめです
そして、子どもには図鑑もおすすめです。
図鑑って、子どもは大喜びしますよね。
「これ何?」
「こんなのいるの?」
「どうしてこうなるの?」
と、興味を持ったところからページをめくっていく。
全部を読ませる必要なんてありません。
写真を見るだけでもいい。
気になったところだけ読むのでもいい。
大切なのは、
「もっと知りたい」
と思うこと。
そこから、知らない世界を知る。
知らないものをイメージする。
そんな経験が積み重なっていきます。
そして、動画も「使い方次第」
もちろん、本や図鑑だけではイメージしにくいものもあります。
例えば、
「地球が自転する様子」
「地球が太陽の周りを動く様子」
「電気が働く仕組み」
こうしたものは、実際の動きを動画で見ることで、一気に分かりやすくなることがあります。
だから、動画をすべて否定する必要はないと思います。
ただし、
「暇だからYouTubeを見る」
という習慣にはしたくない。
「本で調べてみたけれど、動きがよく分からない」
そんなときに、
「じゃあ、動画で見てみよう」
と使う。
動画を「時間つぶし」ではなく、
「分からないものを分かるようにするための道具」
として使う。
私は、それくらいの距離感がいいと思っています。
4年生の壁を、怖がりすぎなくていい
「9歳の壁」という言葉を聞くと、
「4年生になったら勉強が急に難しくなる」
と不安になるかもしれません。
でも、私は、
「壁」=悪いこと
ではないと思っています。
むしろ、
子どもが一段上の考え方を身につける時期
なのです。
見えるものだけではなく、
見えないものを想像する。
経験したことがないことを、
頭の中でイメージする。
そして、
知っていることを組み合わせて考える。
そんな力が必要になってくる。
だからこそ、小さいうちから、
本を読む。
図鑑を見る。
「どうして?」を一緒に考える。
分からないことは調べる。
必要なら動画で動きを確認する。
そんな経験を少しずつ積み重ねておきたい。
勉強が急に難しくなったのではなく、
「今まで経験したことのないものを、頭の中で考える勉強」が増えてきた。
そう考えると、
「どうして急に勉強ができなくなったんだろう?」
ではなく、
「今、新しい考え方を身につける時期なんだな」
と、お子さんを見ることができるかもしれません。
小学3年生と4年生。
たった1学年の違いですが、
子どもたちの「学ぶ世界」は、大きく広がっていきます。
その変化を知っておくことも、子どもの学びを支える大切な一歩なのだと思います。
それでは今日はこのへんで!
2学期がスタートしました!
この夏、思うように勉強できなかった人も、苦手を残してしまった人も大丈夫。
大切なのは、ここからどうするか。
9月は、2学期の学習を軌道に乗せる大切な時期です。
「ここから頑張ろう」
そう思った今日から、少しずつ始めていきましょう!🌸